レビューの要点
まず、水拭きはかなり好印象だ。T90は汚れたローラーを走行中に洗い、汚水を回収しながら進む。円盤モップを長く使ってきたさがらごうちは、以前は汚れを引きずる感覚や清掃後の生乾き臭が気になっていたと振り返る。ワタナベカズマサの自宅では、拭き終えた床が素足で分かるほどサラサラになった。ここでうれしいのは、一か所を強くこする派手さより、最後の部屋まで汚れた面を持ち越しにくいこと。床のベタつきが気になる家なら、T90の良さを実感しやすい。
ここは先に正直に言っておきたい。T90が自動化するのは、掃除後の作業すべてではない。ゴミ捨てとモップ洗いは毎回やらずに済むが、ステーションの水は補充し、たまった汚水は流し、紙パックも交換する。レビューで示された目安は、給排水が2、3回の清掃ごと、紙パックが数か月ごとだった。
さがらごうちは、T90を新機能の一覧ではなく、古い水拭きロボットへの不満から見せてくれる。これが分かりやすい。円盤モップを長く使う中で気になっていたのは、汚れた面がそのまま次の場所へ触れることと、清掃後の生乾き臭だった。まず見るべきは、T90がそこへどう手を入れたかだ。
新しいローラーは走行中も洗われる。発表会のペンキ実演では、旧方式が汚れた面を再び床へ触れさせる一方、新方式はローラーから汚れを回収しながら進む違いがよく見える。もちろん、ペンキと家庭の皮脂汚れは同じではない。そこは割り引いて見たい。それでも、汚れを次の部屋へ運びにくいという仕組みの差はつかみやすい。
猫砂を使った吸引、壁際へせり出すモップ、リモート会議中にも走らせられるという静音性まで、実演はひと通りそろう。細かな数値を比べる動画ではないが、旧モデルから何が変わり、毎日の掃除がどこで楽になるのかはよく伝わる。買い替えで変化を知りたいなら、ここは面白い一本だ。
最後に通常版との違いもきちんと話してくれる。基本清掃力は同じで、動画公開時点の差は1万円。洗剤の自動投入、音声アシスタント、双方向通話、急速充電を使うならPRO。床をきれいにすることだけが目的なら通常版でいい。売り文句より、この線引きを見せてくれるところに価値がある。